「トリコディナ症」という病名はあまり聞いたことがないと思いますが、海水魚の病気の中では結構有名です。
「トリコディナ繊毛虫」という線虫により発症されます。
今回は「トリコディナ症」とは何か、治療法・原因は何かを解説します。
症状・対策
症状としては白い粉っぽい薄い膜に覆われた状態となります。
また、ヒレを閉じた状態で水槽のそこでじっとしていたり、体をこすりつけるような動作をします。
このような予兆や症状にすぐに気付いて早期発見することが重要です。
トリコディナ症は進行が速いことが特徴で、早ければ発症後数日で死んでしまうこともあります。
毎日魚の状態をチェックして、しっかりと対策・治療をしましょう。
治療法
治療法は淡水浴です。
「海水魚を淡水に入れても大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、1日2~3分程度なので問題ありません。
ただし、淡水が苦手な魚もいるので、事前に調べてから淡水浴をさせましょう。
手順は以下となります。
①水道水を用意してカルキを抜く
②水温を水槽内の水温と合わせる
③魚を真水に入れる
④1分ほど経過すると膜が剝がれてくるので指でやさしく取り除く
⑤3分ほど経過したら水槽に戻す
トリコディナ症はトリコディナ繊毛虫が原因です。
淡水浴をすることで魚の体から真水へ浸透圧により水が移動します。
※浸透圧=塩分濃度が高い水から低い水へ水が移動する現象です。
これによりトリコディナ繊毛虫を体の外に出すことで治すことができます。
指で膜を剥がすときは魚の体を傷つけないように注意しましょう。
予防
予防法としては水槽を清潔に保つことです。
トリコディナ繊毛虫は汚い水を好んで増殖します。
と、いうとことは水槽内が汚れているということなのでまずはきちんと掃除をしましょう。
また、水槽内を清潔に保つのは魚のストレスを軽減させる効果やそのほかの悪い細菌の繁殖を防ぐことにもつながります。
そもそも、水槽内の病原菌を0にすることは不可能なので、やはり繁殖を防ぐことが予防につながると考えます。
水槽内を清潔に保つためには以下の方法がおすすめです。
①水流ポンプを設置する
②こまめな掃除
水流ポンプを設置する
水流がないと水が淀んで汚れが溜まりやすくなりトリコディナ繊毛虫が繁殖してしまいます。
なので、水槽には水流ポンプが必要です。
水流ポンプについては別の記事でまとめているので参考にしてみてください。
こまめな掃除
餌や糞が病原菌が繁殖する原因となります。
海水魚水槽の場合、水替えをすると水槽内のバクテリアが減少してしまうので掃除のし過ぎはよくありません。
ですが、餌や糞が目立って残るようであればこまめに掃除をして水槽内の環境を整えてあげましょう。
まとめ
・「トリコディナ症」はトリコディナ繊毛虫が魚に取りつくことで発症する
・治療法は淡水浴
・予防策として水槽をきれいに保つ
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