水槽には必ずコケが生えます。
コケで水槽が覆われてしまうと見栄えが悪くなるので除去したいですよね。
今回は水槽に生える主なコケの種類と対策についてご紹介します。
茶ゴケ

水槽を立ち上げると最初に生えてきます。
ライブロック、水槽の壁面、底砂などあらゆる場所に生えます。
画像だとフィルターの吸い上げ部分にも生えてますね。
何も対策をしないとすごい勢いで増えます。
発生原因
水槽内の水は多くの場合、水道水をカルキ抜きして塩を溶かしたものを使用していると思います。
実はこの水道水には「ケイ素」やが多分に含まれており、このケイ素が茶ゴケを発生させる原因となっています。
さらに、生体の糞などから発生する「リン酸」も茶ゴケの栄養となります。
なので、発生することは半ば必須ということです。
また、ライトの照射時間が長すぎることも原因となりえます。
対策
・コケを食べる生体を導入する
・ライトの照射時間を短くする
・コケ防止剤を使用する
コケを食べる生体を導入する
茶ゴケはシッタカ貝やマガキガイ、ギンポ類が食べてくれます。
シッタカ貝は1匹では全く除去しきれないので60cm水槽に5匹ほどを目安に導入しましょう。
マガキガイは壁に張り付くことができないので底砂やライブロックに生えた茶ゴケの除去に期待できます。
ギンポ類は縄張り意識が強いので、一つの水槽に1匹までとしましょう。
また、我が家ではサザエもコケ取りに一役買ってます。
1匹のコケ取り能力は高いですが、体が大きく動き回るのでレイアウトを崩しがちです。

ライトの照射時間を短くする
コケは植物なのでライトがなければ成長できません。
ですが、水槽にライトを設置しない人はあまりいないかと思います。
ライトはつけるとしても8時間を目安に切りましょう。
ただ、コケ取り用の生体を多く入れてしまった場合はコケがないとエサがなくなってしまうので照射時間を長めにしてもよいです。
コケ防止剤を使用する
茶ゴケの栄養源「ケイ素」と「リン酸」を除去する薬を使用する手があります。
茶ゴケのご飯をなくして茶ゴケが発生しないようにする手段ですね。
使用前は、水槽内の生体に影響がないことを確認するように注意してください。
緑ゴケ

緑ゴケは水槽立ち上げ後の安定した時期に発生します。
画像はライブロックですが、水槽の壁面にも発生します。(写真では見づらかったので、ライブロックの写真を掲載しています)
発生原因
茶ゴケと同様、照射時間が長いことが原因のひとつとされています。
また、生体の糞や食べ残しのエサがコケの養分となり発生しやすくなります。
生体の排泄物に含まれるアンモニアをバクテリアが硝酸塩というものに変化させます。
この硝酸塩を緑ゴケは好んで養分にするため、水槽立ち上げ直後ではなく安定した時期に発生しやすいコケとなってます。
対策
対策は茶ゴケの対策とほとんど同じです。
ライトの照射時間を短くしてコケ取り生体を導入する。
もしくは硝酸塩を除去する薬を使用しましょう。
ライブロックに発生する緑ゴケを食べてくれる生体としてはエメラルドグリーンクラブもおすすめ
石灰藻(せっかいそう)

石灰藻は見た目が美しく、水槽内が華やかになるため除去するよりかは増やすアクアリストの方が多いかと思います。
ですが、水槽前面の壁に生えると景観を損なうのでライブロック以外の不要な石灰藻はできるだけ発生させたくないですよね。
発生原因
そもそも、水槽内に石灰藻がなければ繁殖しません。
なので石灰藻がついているライブロックを入れなければ生えません。
ライブロックを入れている場合はカルシウムやマグネシウムなどの成分により繁殖します。
これらは水替えをしないければ補充されませんので、石灰藻を増やしたいのになかなか増えずに困っている人は水替え回数を増やすとよいです。
また、石灰藻は硝酸塩やリン酸が水槽内に多く存在すると発生しにくくなります。
茶ゴケが発生していると硝酸塩やリン酸が多くなるので除去しましょう。
除去方法
ライブロック以外についた石灰藻を除去する場合はメラニンスポンジでは取れません。
文字通り石灰でできているので固くこびりついています。
通常のプラスチックのスクレイパーでも落ちない可能性があるので、金属のスクレイパーややすりなどを使用して落としましょう。
また、タカラガイやヒザラ貝が石灰藻を食べてくれます。
逆にライブロックの石灰藻を食べてほしくない場合は入れないように注意しましょう。
まとめ
・海水魚水槽に発生する主なコケは「茶ゴケ」、「緑ゴケ」、「石灰藻」がある
・「茶ゴケ」と「緑ゴケ」の対策はコケ取り生体導入、ライトの照射時間短縮、薬を使用する
・「石灰藻」はライブロックに生える分には好まれるが、壁に発生した場合は金属のスクレイパーなどで落とす
コメント